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生活の雑記帳

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「おやつ」の語源

 昨日の出来事で、「おやつ」についての疑問が湧いたので調べてみた。すると、「おやつ」は江戸時代からある言葉だということがわかった。江戸時代の時刻の表し方からそれは由来しているのだ。
 お昼時の2時から4時を「昼八つ(ひるやつ)」と江戸時代は言った。江戸時代は、朝夕の2食が主流だったため、晩飯までのお昼過ぎに小腹がすく。その為に間食をした。その「昼八つ」の時間にだいたい間食をする事から、その時に食べるものを、「おやつ」といったそうだ。それがおやつの語源だそうだ。
 で、おやつの語源は分かった。では、「昼八つ」は2時から4時をさすが、3時のおやつとなったのはなぜだろう。それは、あの有名な文明堂のCMがそれを定着させたようだ。『天国と地獄』の音楽に合わせ、「カステラ1番、電話は2番、3時のおやつは文明堂」と歌が流れる。これで「3時のおやつ」が今の私たちに見事に定着したようだ。
 いや~、身近なものも意外に調べると面白いものですね。小六の女の子の些細な問いかけから始まった「三字のおやつ」の謎は何とか解けました。
 そんな中、江戸時代に数の数え方を「八つ」という風に数えるということから、あることを思い出した。それは古典落語の有名な題目『時そば』だ。『時そば』のなかに、その数の数え方が出てくる。『時そば』とはこんな内容だ。

 ある男がそばを食べ、勘定を払うとき、「細かいのしかないから、一緒に数えてくれ」と、そば屋の主人に言う。そして、16文の支払いを1文ずつ数え、8つまで数えたところで「今なん時(どき)だい?」、そば屋が「9つ」と答えると、以後10、11・・・と続け、1文ごまかす。
 そのやりとりを見ていた男が、真似をしてごまかしてやろうと、そば屋でそばを食べる。そして、勘定を払うときに、さっき聞いたとおりに言う。だが、そばを食べた時間がいけなかった。真似しようとした男が食べた時間は4つ時だったのだ。
 16文の支払いを1文ずつ数え、8つまで数えたところで「今なん時(どき)だい?」、そば屋が「4つ」と答えると8つの次が「4つ」、以後5、6となって・・・、結果損してしまう。(九つは、今のお昼の12時くらいで、4つは今の10時頃だ。)

 とまあ、数の数え方をよくよく考えたら、おやつの謎も解けたんだよなぁ。にしても、落語ってやっぱ面白いということにも気づく。


 九つの 時間にお得な おそばやさん
 
by ikkokukandesu | 2006-08-06 03:34 | 雑記

日常の戯れ言を徒然と・・・


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